困難を経て達成!リビングに感動の150インチの巨大スクリーン【7.1ch】
お部屋:リビング
場所:奈良県
インストーラー:中川 英久
ホームシアターを導入する際、こだわりポイントは皆様それぞれ多岐に渡るかと思います。
相談される際によく挙げられる内容に、「画質・音質」どちらを優先すれば良いのかという問題があります。
バランスよく両方を両立させましょうと言いたいところですが、生活スタイルや視聴内容・予算などを踏まえるともどかしい部分が出てしまうのが正直なところと言えます。
そんな時は思いきってどちらかに振り切ってしまうと、オーナー様にとって良い結果になる事も。
今回のご紹介はそんな内容、「映像」に重点を置き振り切った内容にてのご提案です。
オーナー様の「映像」に重きをというご要望から、先ずは画面サイズを最大限にということで検証してみますと150インチ(投影画面サイズ:幅3,321×高さ1,868mm)が導入可能ということが判明しました。
しかし、投影可能な条件(距離・スペース等)がクリアできるからといってヨーイドンしてしまうと危険なサイズがこの150インチというサイズです。
距離やスクリーンの設置投影スペースがクリアできても、そこに至るまでの建築上の条件や動線を確実に検証しないと、家具や視聴者の頭が映像に干渉してしまう等…マズイことになってしまいます。💦
そこで私共は検証図面を作成して、実際の投影状況を確実に検証させて頂きました。
本ご案件では、プロジェクターとスクリーンの間の投射ラインが柱と柱の間をすり抜ける平面上の問題のほか、梁と腰高の本棚とスキップフロアとの関係など上下方向にも考慮しなければいけない問題が存在し、普段以上にシビアな検証をおこなっています。
その結果、数センチでは有りますが条件をクリアできる事が判明したため自信を持ってご提案させて頂きました。
写真では解りにくいかもしれませんが、住居内に導入された150インチというサイズは実はとんでもないパンチが有ります。
勿論、100インチ・120インチという比較的導入率の高いサイズでも迫力は十二分に有りますが、やはり物理的なサイズの大きさのメリットは得難いものがありますね。
上記のような説明をしてしまうと埋もれがちになってしまいますが、今回音響関係はサブウーファー以外全て天井埋め込み仕様にてデザインしています。
ベストなサラウンドレイアウトを実践しようとした場合、フロントスピーカーは床置きにしてツイーターが耳の高さ付近にくるような設置となるため、スクリーン両サイドにスピーカーの設置スペースが必要になります。
今回の設置状況でそのレイアウトを行うと、1例としては画面を小さくしてスピーカーの設置スペースを用意しなければならなくなるということですね。
その選択は「バランス」を重点にした場合正解となるのですが、「映像」まして「大画面」を重点とすると物足りない結果とも言えるでしょう。
こういったレイアウトの場合、音質やサラウンドの品質という面ではどうしても1歩譲る結果になってしまいます。
しかし、聴感上充分な結果を実現出来る機能を搭載した「AVアンプ」を我々が駆使することで、全く問題ない環境を構築できました。
今回「映像」に重点を置くという明確な目標に沿ってレイアウトした結果、シアター未使用時の非常にスッキリとした空間にも貢献しています。
何も知らない方はこの空間で150インチを体感できるとは夢にも思わないでしょう(笑)
仕上がってしまうと解りづらくなってしまうというホームシアター導入時の大変さですが、苦労したのは勿論我々だけでは有りません。
非常にシビアな機材収納の検証を繰り返して頂けた設計事務所様、それに伴う施工難度をクリアして頂けた建築会社様・電気工事会社様。
この場をお借りして、その高い提案力・技術力に感謝を申し上げます。
非常にメリハリの効いたホームシアターを搭載した上に、ポルタリング設備もあるこちらのリビング・ダイニングスペース。
小さなお子様とご家族と供に、存分にお楽しみください。
設計監理:株式会社松尾設計室 様
https://matsuosekkei.com/
<主な使用機材>
メーカー | 機材名 | |
プロジェクター | JVC | DLA-V70R |
電動スクリーン | キクチ科学 | TGE-WL150HDWA |
AVアンプ | DENON | AVR-X3800H |
天井埋込スピーカー | KEF | Ci160ER |
サブウーファー | KEF | Kube10b |
ホームシアターに関するご相談なら、いつでもお気軽にお問い合わせください!