ホームシアターとカラオケをWで楽しむ防音完備の専用ルームが誕生

お部屋：専用室
インストーラー：和田 信介

ホームシアターはその性質上、どうしても「音量」をどうするかという問題がついて回ります。
最近の住宅性能は遮音性能も高くなりそこまで問題にならなくなってきているのも事実ですが、それでも所謂「大音量」で楽しみたいとなると防音性能の向上は必須項目となります。

そして、ホームシアターシステムと非常に相性の良いカラオケシステムもまた、ストレスなく楽しもうとすると防音性能の向上を必要とします。
それならば全部一緒に実現してしまおうという、まさにホームエンタテイメントの理想といえる内容のお手伝いをさせて頂きました。
受動的なシアターシステム、能動的なカラオケシステム、その両方をストレスなく楽しむための防音システム。
この3本柱の中で、シアターシステムの目線からご紹介をさせて頂きます。

先ずシアターシステムとして心がけたのは、シンプルにクオリティの高い内容を目指すことでした。
映像系の機材にはSONY製の「VPL-XW7000」を採用し、4K・HDR等の対応は当然としてどのようなジャンルにも対応できる画質を目指しました。
本機材はSONYらしい圧倒的に鮮やかな色彩再現がその魅力ですが、併せて非常に明るい映像再生も可能としています。
これは大画面シアター再生時は当然としてカラオケ使用時の映像再生にも有効に作用し、照明点灯時の映像にも多大に貢献します。
つまり真っ暗な状況とある程度の照明点灯時でも両方に対応でき、まさに今回のような使用状況にはうってつけの機材となります。

そして上記機材の実力を受け止めるスクリーンにはキクチ科学製のKPシリーズの高精細なシャンティホワイト生地を採用して、120インチの大画面を問題なく映像再生を可能としています。
さらに専用室であることを考慮し、パネルスクリーン方式を採用することで、巻き上げ式では不可能な映像再生を実現しています。
通常使用されることの多い巻き上げ式は使用しない時には巻き上げて収納できるというアドバンテージがあります。
これは例えば100インチ以上の大画面になればなるほど有利に働き、お部屋の使用環境に多大な貢献をします。
しかし巻き上げ式はどうしても生地が波打ってしまう、皺が発生しやすいという面もあり大画面使用時にはこだわりの強い方には懸念される内容もございます。

もちろん、大型の巻き上げ式スクリーンのネガティブな部分は現在各メーカーの技術により十分な品質に仕上がっています。パネル式・巻き上げ式のスクリーンにはそれぞれのメリット・デメリットがありますので、お客様の環境に最も合う商品を提案させて頂きます。

対して平面型パネルスクリーンは基本的に収納できないというデメリットがありますが、全方向から生地にテンションをかけることにより巻き上げでは不可能な平面性を可能としています。
大画面になるほどこのメリットは大きく、一度パネルスクリーンを採用した方はもう巻き上げには戻れないという方も。
特に今回のような専用室でスクリーンを収納する必要性が少ない方は是非ご検討ください。

そしてさらに重要ともいえる音声系のメインスピーカーシステムにはKEF社のRシリーズを採用。
オールラウンドスピーカーの面目躍如という音質はもとより、KEF独自の吸音技術「Meta」が音の籠りやすい防音室での音質確保にも貢献しています。
低音再生用のサブウーハーも2ch仕様として、シアター再生時にも隙のない大迫力の低音再生を実現しています。

次に重要となるサラウンド(トップ)スピーカーには、これまたフラットな音声再生に定評のあるECLIPSEの「TD508MK4」を選択。
さらにAVサラウンドアンプには11chのCINEMA30を使用し、7.2.4chシステムを構築。
メインシステムのさらなる音質向上を狙っています。

防音室の場合、埋込式は防音性能が下がってしまう場合があります。
こういった釣り下げ式で音質の良い機材は非常に有効な手段になりますので、こちらも要チェックな機材ですね。

こうして完成したシステムは、DAMの通信カラオケシステムとの相乗効果により、非常に質の高いホームエンターテインメントを実現しました。
阪神防音様の絶大な信頼の防音設計・施工により全くストレスのない環境で楽しめること、改めてお礼をさせて頂きます。

また今回の施工例の場合、事前打ち合わせ段階にて3DCGでのご提案もしておりました。
具体的なイメージがつきやすくなりますので、打ち合わせ段階・機材選定時等の状況によって必要な場合は作成しております。

シアターシステムに限らず、同時にカラオケや楽器演奏を楽しみたいとお考えの皆様も是非、お気軽にご相談ください。

＜主な使用機材＞

その他、カラオケ設備や防音設備の施工例はコチラからご覧いただけます。

ホームシアターに関するご相談なら、いつでもお気軽にお問い合わせください！